遊戯療法とは

 遊戯療法とは、子どもを対象とし、「遊び」を通して行われる心理療法です。
 子どもは、自身の傷つきや不安、怒りなどあらゆる感情を言葉で表現することが難しい場合があります。時に、言葉にしがたい感情が、心身や行動の不調として現れる場合があります。
 遊戯療法では、子ども1人と担当者1人がさまざまなおもちゃのある部屋に入り、一緒に時間を過ごします。担当者は、子どもの遊びを単なる遊びとして見ずに、遊びを通じてさまざまな感情やこころの世界を表現しているものとして捉え、遊びを通じた対話を続けます。
 子どもは、担当者が見守る心理的に安心・安全な場で自由に遊ぶことで、自身で困難を乗り越えていく力を育み、本来の自分を取り戻していきます。

参考文献:伊藤良子編著「遊戯療法ー様々な領域の事例から学ぶー」ミネルヴァ書房